UBS Perspectives 日本版 2016年 vol.21

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スイスの名花を愛でる夏旅へ

初夏から夏は、アルプスが可憐な高山植物に彩られる観光のベストシーズン。世界中の観光客を魅了するスイスの名花をご紹介します。

スイスの名花を愛でる夏旅へ

雄大な自然の中で進化を遂げた高山植物

<上>シーニゲプラッテは、山頂に着くまでにたくさんの高山植物と絶景を楽しめる。

<下>左からスイス3 大名花の「アルペンローゼ」「エンツィアン」「エーデルワイス」

国土の7割を山地が占めるスイスでは、標高八百〜三千􀂓超の幅広い山々に花が分布しており、それらを総称して「高山植物」と呼んでいます。スイスアルプスに生息する高山植物の花は、六百種以上と世界屈指の数を誇りますが、アルプス原産の種は少なく、かつて地続きだった大陸から来た種を祖先に持つものが数多く存在します。
例えば、スイス3大名花で知られる「アルペンローゼ」「エンツィアン」が属するツツジ属やリンドウ属は、アジアが原産地。こうした他の地域から来た植物たちは、長い歴史の中で気候変動に適応し、アルプスの厳しい自然を生き抜きながら独自の進化を遂げてきました。3大名花のもう一つ「エーデルワイス」も、高山でこそ育つ花。紫外線や強風に晒されて、たくましく咲くこの花は、メラニンを抑制したり、肌の老化を防ぐ成分などを含んでおり、多くの化粧品にも使われています。
また夏が短いアルプスでは、植物の生長期間が限られており、一年草より多年草が多いのも特徴。その年の夏に咲く手前まで育った花は、雪の下で冬眠し、翌年の雪どけを待って顔を出します。「フリューリングス・エンツィアン」「フリューリングス・クロクス」など、名前に” フリューリング(春)“と付く花が多いのはこのためです。

色とりどりの花をアルプスの眺望とともに

アルプスの花を楽しむなら、フラワーハイキングがおすすめ。清らかな水が流れる沢沿いや岩かげなど、いたるところで花たちが短い夏を惜しむように咲いています。スイス全土が見所ですが、中でも” テディランド“の愛称で親しまれるユングフラウ地方のシーニゲプラッテをご紹介しましょう。アイガー、メンヒ、ユングフラウの3名峰を正面に望むこの山は、感動的な眺望を一望できる人気スポット。一八九三年に開通したレトロな登山電車に乗り、最大勾配25%の路線をゆっくり登って山頂へ。山頂にあるスイス最古の高山植物園では、息をのむ花風景が広がります。

田園や街中にも広がる心奪われる花風景

田園や街中にも広がる心奪われる花風景

田園の景色を気ままに楽しむ鉄道の旅

続いてご紹介するのは、「鉄道で楽しむスイスの花」。丘陵に広がる葡萄畑や牧歌的な山里、草原を彩る草花など、移ろう景色を車窓から満喫する鉄道の旅は、忘れられない魅力に満ちています。例えば、ルツェルンとモントルーを結ぶ絶景路線「ゴールデンパス・ライン」の一部でもある「モントルー・ベルナー・オーバーラント鉄道」。
途中駅のロシニエール駅、シャトーデー駅の周辺では黄色の花々が絨毯のように咲き誇り、また初夏のレザヴァン駅周辺では、雪原のように真っ白に群生する” 伝説の花ナルシス“が見られるでしょう。
他にも、5月から8月にかけて鮮やかに咲く菜の花、ヒマワリ畑などの田園地帯を走る「スイス連邦鉄道」、7月から8月にかけて色づくアルペンローゼを楽しめる「ヴェンゲルンアルプ鉄道」など…夏はスイス各地を結ぶ鉄道で花たちが見頃を迎えます

街の景観としても人々を惹き付ける花々

窓辺から顔をのぞかせるゼラニウムは、春から秋と長いシーズンを楽しませてくれる。写真提供:スイス政府観光局

アルプスの名峰や田園地帯だけでなく、色鮮やかなゼラニウムで彩られる街並みも、スイスを代表する花風景の一つ。スイスでは、ゼラニウムの花は鉢やプランターに植えられて玄関や窓辺に飾られ、見る者の目を楽しませます。花と緑に囲まれる中世都市ベルンを訪れ、赤やピンクの花々であふれる家々を眺めながら、歴史の息づく街中をのんびり散策するのも良いでしょう。
またスイス西側、レマン湖の湖畔沿いに位置するモルジュは、「レマン湖の花(Fleurdu Leman)」と呼ばれる花の街。春にはチューリップがお目見えしますが、その見頃が終わると今度はダリアのシーズンが到来。7月~10月にこの地を訪れると、湖畔沿いの遊歩道に植えられた華やかなダリアが見られます。花の見所が満載の夏のスイスで、可憐な一輪との出会いを楽しんでみてはいかがでしょうか。

「5月の雪」とも称されるナルシスは、春から初夏にかけて主にレマン湖地方で見られる。ヒマワリは6月下旬から8月上旬が見頃。


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